韓国 会社員奮闘記

韓国での会社員生活をリアルにお届け

数十万のバッグを普通に買うくせに6万弱ののバッグを少しでも安く買おうとする迷惑な義従姉妹の話。

先日、新婚旅行から帰ってきた。全体的に楽しかったがどうしても最後の数日の悪夢の印象が強く心がモヤモヤしている。

行き先はイタリアとフランス、日程的には最初の6日間をローマ、フィレンツェベネチア、そして残りの6日間をパリで過ごすというものだった。

私は計画のけの字も知らない人間だから、旅行の全てをパートナーに任せたのだが、そんな私にも一つだけ絶対に行きたい場所があった。

それはフランスのパリにある「Polene」というここ数年の間に出てきた鞄ブランドのお店だった。以前から気になっていたブランドだったけど、店舗はまだパリとNYの2店舗しかなく手に取る機会がなかった。それが今回新婚旅行でパリに行くということで絶対に外せない場所としてマークしていた。何の考えもなく話の流れで私はこのお店に行くということを義従姉妹(29歳、以下Sと呼ぶ)に話してしまい、Sは「行ったら店内の鞄全部写真撮って送ってね!私も選ぶから!」と。ん?誰もあなたの分を買ってくるとは言ってないんですが?と言いかけたが言えず、言葉を濁してやり過ごした。これが後々大事になるとはこの時私も知らなかった。

パートナーが美味しいお店や観光スポットなど一生懸命探しルート決めもしてくれたおかげで新婚旅行イタリア編は無事に終わり、フランス編に突入した。

初日の午後2時ごろにCDG空港に到着し宿には4時ごろに到着した。何も予定を決めておらず、一旦Poleneの店舗の位置をマップで検索すると、驚くことに自転車で約15分圏内にあった。パートナーもいいよと言ってくれたので早速店舗に向かった。店舗前には入店を待つ人の列があった。10分か15分くらい待ったころようやく入店できた。

Webサイトの写真で見た店舗の中にいる!と興奮しつつ、どの鞄にするか悩みに悩んで2つ購入することに決めた。パートナーから、Sの分はどうするか聞かれたが新婚旅行に来てまで他人のお使いなんてしたくなかった私は「私の鞄だけでも結構な場所をとるからSの分は入らないよ」といって買わなかった。

宿に戻ってから、もらった免税書類のフォーマットが違うことに気が付き、予定のない2日後に再度店舗に行くことにした。

再度店舗に向かう前に、Sの分はどうするかもう一度尋ねてきたが絶対に買いたくなかった私は「Sの分を買うなら自分の分をもう一つ買いたい」と伝え店舗に向かったが、結局これだと思える鞄がなかったためもう一つ買うお金で違うものを買うことにするとパートナーに伝えると「おけいが買わない分Sの分を買えばいいんじゃないか」と提案され、ちょっとムッとしたが買いたくないとは言えず、列に並び購入してしまった。お会計を済ませてるパートナーの横で先ほどまでとは人が変わったように不機嫌な私。1回目は購入後記念写真まで撮ったくらいウキウキだった私が、一言もパートナーと話さず、目を合わせることもせず黙って店を出て、大きなショッピングバッグを抱える彼を助けることもせずに黙って宿に向かって自転車に乗った。

宿に戻ってから一気にパートナーとの空気も重くなったが少し休んでからまた街に出た。依然として空気は重いまま。あまりの重さに耐えきれなくなったパートナーが「一人で店を見て回りたい」というので、空気を重くしてる分際で断ることもできず、行ってらっしゃいと別れたのだが、その時の私はスマホに電波が入っておらずネットが使えない、カードも現金もパートナーに預けたままという最悪な状況だった。しょうがない、勘を頼りに歩いて宿に戻るかと歩き始めて1分ほどした時、パートナーが後ろから走ってきた。「ごめん」と。

そこから私もことの全てをパートナーに打ち明けその場は落ち着いたのだが、翌日もその次の日も気分が晴れないままついに帰国。

現実に戻ってきた悲しさも相まってか、またSの鞄を買ってしまったことがどうしても消化できずにイライラした。

考えれば考えるほどに理解ができなかった。

1:Sはこれが私たちの新婚旅行と知りながらお使いを頼んできたこと
 Sがそうであるようにみんながみんなそうではないだろうけど、少なくとも私は友人や家族が旅行するとなった時、楽しんできてほしいという思いしかないし、お土産をねだることもしない。ましてやお使いなんかもってのほか。

2:Sはここ数ヶ月の間にGUCCHI、DIORの鞄を購入しているにもかかわらず6万円弱の鞄を数千円安く買うために私たちを利用したこと
 Poleneの鞄は国内でもオンラインでだが購入できる。私に写真を撮って送ってというよりは公式サイトで確認できるし関税なども考えたら現地で購入するより若干高くなる。でもそれは仕方ないことではないだろうか。ハイブランドの鞄を買っているいいご身分のSのくせに、たかが数千円やすく買うために人の時間を使うなんてなんて迷惑な生き物なんだろうかとさえおもった。

3:以前にもわたしたちが海外旅行した際にお使いを頼んできたこと
 そうこれが初めてではない。以前旅行に行った際、コムデギャルソンのニットを買ってきてほしいとお使いを頼まれた。私たちはその店舗に行く用事もなかったのに、だ。頼まれたものがなかったが、丁寧に店内にあるニットを全部撮って送り、Sが選び、買って帰った。怒ったついでにこのことを思い出しあぁ、なんて救いようのない人間なんだろうかと思った。

こんな感じでSへの怒りは収まらず、パートナーには「従姉妹かなんだか知らないが、私の家族ではないし、今後は絶対にお使いは受けないし。こんなに私の心の平穏を乱してくる人間なんかとは今後一切の交流を断つ」と伝えたところ、1駅離れた近所に暮らしてるんだから今後一切会わないのは流石に無理があると言われたので「パートナーの両親が揃った席でのみ」という条件のもと今後会わないことになった。

そして鞄だが、どうしても渡したくない私は自分で使ってしまおうと思いパートナーに伝えたが流石にもう買ったこと伝えてあるしこれから取りに来るのにやっぱりおけいが使うから渡せないなんて言えないと困り果てた顔で言われたので、渋々渡した。というかパートナーに渡してもらった。その間私は玄関に塩を盛った。

この一件をフットサル仲間に話すと、仲良くしてもらっているお姉さんは私と同じく渡さないという意見で、それだけでもちょっと心が軽くなったからありがたかった。

以前から少し苦手意識はあったものの、それがなぜなのか今回の一件でようやく理解した。インスタはもともとミュートにして私が見たいタイミングでしか目に入らないようにしていたけれど、この際ブロックしようかしら。そしたら平穏に暮らせるもんね。